<空想科学祭2009>レビュー/感想掲示板



[108] 「改造人間2号」栖坂月 Name:空想科学祭2009 Date:2009/09/10(木) 17:57 [ 返信 ]
【題名】改造人間2号
【あらすじ】彼は生活弱者である。秘密結社で怪人のアルバイトをしている男である。ちなみに時給は700円だ。
【名前】栖坂月
【URL】http://ncode.syosetu.com/n9503h/



[112] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:尚文産商堂 Date:2009/09/11(金) 15:18
SFながらもコメディーで、違うような別の要素をこのように一つの作品にまとめ上げられるという、その力量は、私にはまねできないと思います。久しぶりに小説を読んで笑わせていただきました。たまに読んでみたくなるような、そんな気がします。

[113] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:坂本伊能 Date:2009/09/11(金) 15:37
えす、えふ……。さ(S)わやか、ファ(F)イト? うん、SF。
ボス戦前のセーブが如何に大事なのかを教えられた作品でした(違


[114] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:藤手凛悟 Date:2009/09/11(金) 19:47
他人との時給の差に憤慨しながら戦うタナカさんのセコさとある意味での真面目さがニヤニヤさせてくれます。
文字で笑うという気持ちよさを思い出させてくれた、そんな思い出の作品になりそうです。

[124] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:mintel Date:2009/09/14(月) 20:18
SF祭はなぜか暗い話が多い。
その中で、笑った笑った。
合名会社や電卓など、ディディールの細かさにせせこましいリアリティがあって、そこがまた笑える。
でも笑ってばかりもいられないのがSFというジャンルであり、この作品でもある。
例えばサイボーグでもいい。
ある人間から、どんどん生身の部分を取り除いていくとする。どこまで彼は彼自身でいられるのだろうか? 魂とは何だろう?
考えてみると、結構恐いテーマだった。


[151] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:改札口 Date:2009/09/20(日) 11:29
小物な悪役主人公など設定は意外と見るネタですが、真面目でどこか(というか思いきり)飛んでるタナカさんと常識人でタナカさんに比べて「まっとうな」ヒーローを演じているヒルマさんの掛け合いと決闘シーンがこの物語のミソだろと思いますが、非常に面白く読む価値ありました。
文章も丁寧で安定して、読む方も安心して読めます。多少説明過多かなぁと思う部分もありますが、受け取る個人の問題でしょう。

コメディーには会話のテンポも重要ですが、地の文も同じくらいあるいわそれ以上に大切だと私は思ってます。
テンポというのはただ文章を短く細かくすればいい、というだけではなくぶつ切りにならないように気を使いながら書かなくてはなりません。
その点この作品はうまくいってるな。と感心しました。

最初は触角が生えた程度の改造人間で事足りていたタナカさんが「ライバル」を見つけることで徐々に人間から掛け離れていく姿は、笑いの中にもシュールな部分を感じずにはいられません。
もし狙って書いたなら、むうぅと唸ってしまうほど作者はいいセンスをしてますよ。

あとSFなんて知らねえなんて言うような物語の作り方が、なんとも面白かったです。


[199] 感想 Name:中瀬美嘉 Date:2009/09/25(金) 14:06
 無駄に引き込まれてしまった。なんという栖坂月ワールド。
 この手の話は元々好きだが、これはいい。かなり面白い。市街征服を企むア○ロスや神奈川で頑張るフ○シャ○ム、あれにライダー(元祖)を足した感じだろうか。
 終始止まらない笑い。そしてぐいぐいと読者を引っ張っていく文章力。
 笑った。笑わせて貰った。
 読んだ人は皆タナカさんが好きになるに違いない。いろんな意味で。
 疲れた日にはこの話を読んで存分に笑え、笑ってストレスを発散するがいい。
 いい、かなりいい。
 中に潜むテーマまで、ブラックジョークにしてくれる。納得の一作だ。


[257] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:ラヒチ Date:2009/10/04(日) 19:15
 最近やっとかの名作『人間失格』を読んだものです。どうも。さてさて話題になっているこの作品、作者様が現在出展している作品をすべて読んだうえで読みました。相変わらず文章は読みやすいし、何より設定がずるい!現代的・現実的過ぎるナンセンスな悪役と、時給のためにヒーローに転身した元・悪役との息を呑むのか呑まないのか、とにかく滑稽すぎるエンターテイメント。下らないのに笑ってしまう、そんなショーをデパートの屋上で見ている気分ですらすらと読めます。んで、なぜ太宰さんなんかを持ってきたかと言いますと、栖坂さんは誰かの調味料を見抜けなかったと申していましたが、わたしは見抜けました(つもりです)。この作品、読み進めるとその喜劇性に隠れて見えなくなりがちですが、最初の一文は「彼は絶望していた。」なんですよね。そこからタナカさんが己の時給を嘆き、ライバルの時給を恨めしく思いながら奮闘していく、そしてラスト間際には《アイデンティテイ》という単語…何となく似ているんですよ、太宰の作品の雰囲気に。病めるものも健やかなるものも、富むものも貧しきものも、現実には少なからず不満を持っています。それは他人からしてみればどうでもいいものだったり…タナカさんの場合週差800円の時給に執着するとか。脳を失っても立ち上がりアインジャスティスに挑み続けるタナカさん、彼はここで初めて自分のアイデンティテイを主張します。つまり、《絶望》から始まっても《目的》を持って生きていけば、まあそれなりに楽しくやっていけるんじゃない?というポジティブなテーマを投げかけている作品なのではないでしょうか。人間の絶望について書かれた作品は過去に積もるほどあります。今更そんなものを書いたってしょうがない。諦観を上手いこと明るい方向に展開させたもの、エンターテイメントだけではなく、そんな文学性まで感じ取れました。これ、深読みかなのかな?

[280] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:招夏 Date:2009/10/06(火) 15:00
感想です。

いやいや、笑かしていただきました。前書きで注意(?)があったので、ふーん、と思いつつ読み始めて、数行目でブハッと笑ってましたね。ファミコン(古い(^^ゞ)で人生ゲームをやった時の職業選択を思い出しました。「悪の大王」と「ヒーロー」ってのがあって、それは自給じゃなくて給料日にルーレットを回して決まるというものでした。どちらもあまり実入りの良い職業ではないよーで。

さて、笑うだけ笑った上での私の疑問は、ここまで改造できるんなら田中さんなんて最初からいらなかったんじゃ…ってことと、ゴゴティーはどんだけ改造資金があるのだ?ということでしたね。ま、些少なことです。聞き捨ててください。面白かったです。

ちなみに、ゴゴティーはストレートが一番好きです。(ああ、禁句でしたね)


[293] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:俊衛門 Date:2009/10/10(土) 19:01
人か、物質か。魂はどこにあるのか……と、サイボーグものでは良く在るテーマを、ここまで馬鹿馬鹿しくくだらなく(褒め言葉ですw)脚色できる、作者様のセンスに脱帽です。根っこの部分は完全にSFで、特撮テイストを加えつつ、自給700円という日本の昨今の社会事情まで盛りこんでいるあたり、さすがとしか。

これ、本当にタダで読んでいいの? と思わざるを得ない。どこに振り込めばいいですか? タナカさん。

[471] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:鳥野 新 Date:2009/10/24(土) 23:21
 あ〜、馬鹿馬鹿しくて楽しい!
 小市民的な怪人業に、小さなくすぐりが満載。
 『計算機能は外部委託』とか、最高。
 それに「ここにハートがあるからだ」の直後〜〜〜!
 そうですよね、こうこなくっちゃいけません。
 爆笑しました。
 アインジャスティス、せこい〜。正義の味方だろーっ。
 すっごく楽しかったです。


[490] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:右野前条 Date:2009/10/25(日) 12:17
ああ、いや、これは。
良い意味でコメントに困るというか、なんというか。
難しいことを何も考えずに、心底、楽しませて頂いた。
よくあるような、「ほらここ笑えるでしょ」といった押し付けがましい色もなく。
SF的な面白さとは一線を画すが、これもまた、高度なセンスがなければ書けない面白さだろう。


[612] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:水色ペンキ Date:2009/10/31(土) 21:57
このナンセンスな笑い、好きです。ギミックも多彩ですし、途中で一度、『終わりかけに見せかけてはぐらかす』構成もお見事。作者のユーモアが存分に伝わってきます。

もう一つ素晴らしいのは、全体的なテンポの良さです。ゴテゴテした書き方をするともっさりするし、逆にライトな書き方では、どうしてもスカスカに見えてしまう。この作品、描写を一旦絞ったうえで、作者の豊かな諧謔によって、巧みに文章の濃度を維持していますね。結果、かなりのスピード感を出すことに成功していると思います。グッジョブ!

しかし、ク○スタルボーイを知っている年齢って、どのへんまでなんでしょうね?


[614] RE:「改造人間2号」栖坂月 Name:あるれん Date:2009/10/31(土) 22:30
これ、ちょっと凄い。
何を以って人間は自己を確立するのか。様々な作品で様々な解釈がなされ、僕もまた、様々なものに触れました。脳さえあれば、いや、脳だって物質だ、魂だ、その実体はどこにある、21グラムだ、電子化したら、肉体と魂を繋ぐのが精神だ、云々かんぬん。本当に枚挙に暇がない。だが、この作品は、偉い先人が悩みぬいてきた結果の全てを、ヘラヘラ笑いながら蹴っ飛ばしての原点回帰を成し遂げた。そう、デカルトだ。人間機械論を唱えたのは彼だが、一方でのかの名言「我思う、故に我あり」。
人間は突き詰めれば極めて複雑な機械に過ぎない。ならば、何を以って人間になるのか。タナカさんはヒーローと戦うという思いで自身を規定した。つまり、思えば我は在る。なんとも夢のある話ではないですか。

はい、以上好きな漫画家は寺沢武一で、カラオケの十八番は宇宙刑事ギャバンの僕からの感想です。


[634] ありがとうございました Name:栖坂月 Date:2009/11/13(金) 09:22
まずは感想と共に投票してくださった皆様、ありがとうございました。この作品がエンターテイメント賞に選ばれたことは、読んでくださった方々の温かくも良心的な配慮であろうと認識しております。
実のところ、この作品を投稿するのは怖かったというのが実情です。
この作品を並べる以前にいくつかの作品を読ませていただいたのですが、どれも真剣かつ真っ当なSF作品であるように思えて、このような異物を混入するのは大丈夫なのだろうかと大きな不安を抱えつつの投稿となりました。実のところ失笑の嵐になるのではないかという最悪の予想すらしていたほどです。まぁ華麗にスルーされて終わるんだろうと、妥当なところを想定しつつというのが本音ですが。
それが蓋を開けてみるや、これだけたくさんの方々に読むばかりか感想まで寄せていただけるとは思ってもおりませんでした。その様が意外すぎて、あまりに作品が哀れなものだから同情されているのだろうかと勘ぐったりもしたほどです(笑)もちろん賞までいただいた今は、素直に受け入れて頭を下げているという次第なのですけど。
とはいえ、深読みされた諸先生方には申し訳ないのですが、書いている最中は文学的な思惑など皆無でした。もちろんテーマの部分がブレないようにと気を遣いましたし、コメディだからと甘えることなく話の展開を組み上げたつもりでいます。ただそれでも、読んで楽しい作品を第一に考えての執筆であったことだけは明言しておきます。それが私にとっての理想でもありますからね。もしがっかりさせてしまったのなら、申し訳ありませんと素直に頭を下げる所存です。
いずれにしても、まずは読んでいただくこと、次いで楽しんでいただくこと、この二点が達成された感が十分に伝わってきたので、この作品は自分にとっても大成功であったと考えています。
改めて、ありがとうございました。



  


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