<空想科学祭2009>レビュー/感想掲示板



[283] 「イシスの記憶 5」葛城 炯 Name:空想科学祭2009 Date:2009/10/07(水) 06:47 [ 返信 ]
【題名】イシスの記憶 5
【あらすじ】宇宙移民船カルネアデスが惑星アクエリアに辿り着いて30年が過ぎた。
【名前】葛城 炯
【URL】http://ncode.syosetu.com/n1972i/

※「イシスの記憶」「イシスの記憶 2〜5」は連作のため、投票アンケートは共同となっています。



[347] RE:「イシスの記憶 5」葛城 炯 Name:尚文産商堂 Date:2009/10/17(土) 14:45
イシスの記憶を全て通して、1台(1人?)のロボットであるイシス自身の成長がつづられていることが、私を一息で作品を読ませたことにつながっていると思っています。徐々に人間味あふれるロボットになり、植物学者である彼女そっくりな性格になりつつあります。"生きる"という抽象的概念をゆっくりとかみしめることができるような気がしました。

[357] 隣の芝は緑の大地 Name:栖坂月 Date:2009/10/17(土) 21:53
全編を通して、優しい物語でした。
作品それぞれに明確なテーマも定められており、その点では連作でありながらも一つの話として楽しめるものと言えるかと思います。ただ、やはりこの作品は連作を前提としており、特に4・5はそれまでの筋を全くわからない状態では難しい話であろうと思います。そういう意味では、一つの作品としての体を成していた方が、より自然であったようにも思いますね。
連作についてはそのくらいにして、中身に関しては素直に面白いと思える内容でした。自らを『機械』と名乗るコンピュータが、人間と呼ばれるほどの経験を得て感謝と敬意を獲得していくという、私の中ではサクセスストーリーという印象を抱きました。もっとも、彼女は当初そんなことなど望んでいなかったわけで、その辺りは主人であり友人でもある『彼女』に巻き込まれたと言えるのかもしれません。ただ、人間としての不可解さを如何なく発揮する彼女に引っ張られ、からかわれ、踊らされる内に惹かれていったことが、最終的なイシスという存在を生み出していた原動力になっていたのでしょう。彼女になるのではなく、彼女のようになる、相手と違うということを認識しているイシスであったからこそ、理想的な存在になれたのかもしれないと思えました。
人間とは違いますが、イシスもまた記憶や経験を受け継いでもらい、その存在が子供のように広がっていくのかもしれません。温かく明るい未来を予感させる作品、どうもごちそうさまでした。


[361] 感想 Name:中瀬美嘉 Date:2009/10/18(日) 00:06
 企画作品を読みながら涙したのは今回これが初めてではなかろうか。何度も書くが、何故連作出はなく連載にしてくれなかったのかと。纏めていれば一つの立派な中編作品になっていた。全部纏めて一気に読んだ方が絶対に面白い。本当に勿体ない。
 彼女の真っ直ぐな性格、それによって指導された律儀なアンドロイドたち。バランスがとれていてこれだけ生き生きとしていて、しかも読みやすいと来れば最後までぐいぐい読める。最初は脳内にビジュアルの浮かばなかったイシスや彼女も、最後にはくっきりと形が出来自然に動き始めた。
 キャラクターをこれだけ魅力的に描ききると言うのはすばらしい才能ではないかと思う。もちろんそれを支える確かな知識や構成力も忘れてはならない。
 連作でなければ4話5話あたりの一番の肝をより多くの人が読めたのではないか。残念だ。本当に残念でならない。


[459] RE:「イシスの記憶 5」葛城 炯 Name:鳥野 新 Date:2009/10/24(土) 10:14
 最後の一文。
 まろやかな味わいで、心に染み入りました。大河ドラマの最終話のようで数々のエピソードが頭に去来し感動しました。
 最後は、彼らの未来が優しく、そしてスピーディに描かれていきます。ふと人間と耐用年数が違う彼らは、時の行きすぎる感覚をどのように感じているのだろうと思いを馳せてしまいました。


[527] RE:「イシスの記憶 5」葛城 炯 Name:右野前条 Date:2009/10/25(日) 22:00
五編の連作、その結末である。連作であるのが惜しいというのは、全くの同感である。
さて、実のところ、賛否が分かれる結末かもしれないという感を抱いている。
というのは、イシスが出会った二つ目の奇蹟、そこで終わるという選択肢もあったと思うのだ。
無論、それ以降の穏やかな展開も良い。白く燃えた炭火の温かみに触れているような、柔らかな感動はある。
良いのだが、しかし、感動の頂点を迎えたあとでは、どうしても、エピローグ的な印象を受けてしまうのは否めない。
半ば好みの問題であるかもしれないが、そこがやや気になったといえば気になった。

それと蛇足だが、冷凍睡眠と凍結睡眠の安全性が逆転している箇所があるように思うのだが、私の認識違いだろうか。


[604] RE:「イシスの記憶 5」葛城 炯 Name:招夏 Date:2009/10/31(土) 20:26
感想です

最初に二話ほど読んだところで、このお話は完結してから一気読みする方が良いと判断しまして、そして……すっかり読むことを失念しておりました。最終日、ギリギリセーフってわけですよ(笑)

難しい科学理論をふんだんに取り込んでいるにもかかわらず、堅苦しさを感じさせず、透明感があり、優しい雰囲気のお話だと思いました。楽しく一気読みさせていただきました。

最初は、移民船と言いつつ指揮をとっているのが植物学者唯一人、どうしてだろう?とすごく違和感をもって読んでいました。最後まで読み進めたときに、生態系ピラミッドを知り尽くしている彼女でなければならなかったのだと納得させられました。すべての生態系を整えてから人を移住させる、大昔にやったシムアース(古いな)を思い出しました。

だんだん人間らしくなっていくイシスの描写が秀逸だったと思います。

一か所だけ、たぶん簡単な書き間違いだと思います。以下の部分。
<冷凍睡眠の蘇生確率を90%とすれば冷凍睡眠は60%程度。

どっちも「冷凍睡眠」になっていたようですよ。

以上、良質なお話をありがとうございました。


[649] RE:「イシスの記憶 5」葛城 炯 Name:葛城 炯 HOME Date:2009/11/28(土) 21:59
 感想、ありがとうございます。

 「4」までを書いた後で、「5」のプロットを再構築したのですが……「6」ができてしまいそうな長さになってしまいました。
 実際、『彼女』が目覚めるまでを「5」として、それ以降を「6」にしようかとも考えたのですが、締め切りまで時間がないことと、「6」が冗長すぎるように思われ、全てを詰めこむこととしました。

 「最後の会話」は「1」を書いた時からの目標シーンです。
 そしてその後の星系改造のために登場して貰ったケルベロスとディアナにも別のインフォメーション・アンドロイドを考えてもいたのですが、話が冗長すぎることになるためカットしてしまいました。

 誤字の修正も投票期限の後で直しました。
 ありがとうございます。>招夏さん
 全く気づきませんでした。

 この作の最後の言葉はイシスではなくルナによる追憶として考えていたのですが、それでは長くなりすぎるのと寂しすぎるのでイシスの言葉として代えました。

 ルナは戦闘用アンドロイドですので、適宜部品交換を行い、活動停止という事態にはならない。そしてイシスは移民船のインフォメーションアンドロイドで部品交換を前提としては作られてはいない。
 それでも彼女の子孫達が交換部品をハンドメイドしてイシスにプレゼントして……という筋も考えたのですが、やはり長くなりすぎるので割愛しました。

 なお、彼女の最後の会話でイシスのことを何と言うつもりだったのかは……「彼女の娘」が物語っています。
 ちなみに「分身」ではありません。

 読んで頂きありがとうございました。


 改めて……
 イシスの記憶〜5までを読んで頂いた方々に感謝致します。
 楽しんで頂けたら幸いです。

 もう一度……
 ありがとうございました。


  


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